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減らす予防と足す予防 北欧流のレッスン

2022.07.26

「予防には2種類ある。一つはなにかを”減らして”予防する方法、もう一つはなにかを”足して”予防していく方法だ。そして虫歯や歯周病では、”減らす”ことの方が効果的で、優先されるものだ。」
(マーロウ先生の北欧のレッスンより)

世の中には、健康をうたう商品や方法が沢山あります。
その中で、それは、何かを減らすことなのか、もしくは何かを足す事なのか、
そのような視点で見ていくととても面白い事が分かります。
そして本質的には、引く方が圧倒的に効率も良く、効果も抜群です。
一方足す方は、一般の人に非常に受け入れやすく、また企業利益にもつながりやすいので、相思相愛ですね。

例えば、ゆっくり休みたいと考えるとき、温泉旅館に泊まるとか旅行に行くとかが足す方ですね。一般的に人はそういうところに行きたいですし、旅館もうれしいです。
一方、本当に休みたいなら予定を減らしてゆっくり寝たり、自宅でゴロゴロした方が疲れは取れます。本質的には休みたいなら予定を増やすのではなく、予定を減らす方が良い気がします。もちろん、体が元気なら旅行の方が断然良いですね。

「予防歯科においてもなぜか、なにかを”足して”というほうに注目や関心がいきがちだ。
これは専門家にも、患者にも共通する心理で、なにか特別なものを使うということで
提供する側の経済的なメリットや、使用する側の満足感を得られやすいのだと思う。」
(同マーロウ先生の北欧レッスンより)

減らす予防では、プラークを減らす、砂糖の摂取量をへらすなど、患者には地味で歯科医院側の利益にならないことが多いです。
一方、足す予防では、フッ素を塗布したり、最新の検査をしたりすることですね。
患者も満足しますし医院の利益にもなります。

この書籍は本当に本質的で何度読んでもじわじわ感動します。
本質を追及した真に患者利益になるような歯科医療を希望される方は、
当院へご来院いただけたらと思います。

 

 

春季歯周病学会学術大会のオンライン参加です。

2022.06.20

コロナになってから、学会のオンライン開催が増えましたが、今回は対面開催との併用であり
徐々に日常を取り戻しつつあります。早く戻って欲しいとの願いがありますが、
来年あたりは、通常開催になるのでしょうか?
ところで、診療室に居ながらスタッフの一緒に視聴できる時間も貴重です。

当院は、歯周病の治療に関して専門的な治療が可能で、歯科衛生士も同じような高いレベルの卒後教育を受けています。
学会参加はその1つですが、基礎となる部分は20年来変わっておらず一貫してます。
今回の学会はそのような基礎の部分を大切にしようと感じた講演会でした。
ちなみにコロナウイルス感染症も歯周病の方は重症化しやすいとの報告もありました。

診療カレンダー表示不具合について

2022.03.24

現在、iPhoneの一部の端末またはMacからSafariを使って診療カレンダーを表示をすると、
「お使いのコンピュータネットワークから通常と異なるトラフィックが検出されました」という
メッセージが表示され、診療カレンダーが表示できない不具合が発生しております。
該当の不具合が発生した場合、恐れ入りますが以下のいずれかの方法でご対応下さい。

[方法1] 別のブラウザ(Google Chromeなど)を利用する

[方法2]Safariの「サイト越えトラッキングを防ぐ」の設定をOFFにする
※注意:「サイト越えトラッキングを防ぐ」機能の設定変更は、
ご自身の責任において変更してください。

[方法2]の変更方法

・iPhoneの場合
ホーム画面から「設定」>「Safari」>「プライバシーとセキュリティ」>「サイト越えトラッキングを防ぐ」が緑色(有効)の場合、スライダを選択し白色(無効)に変更。

・Macの場合
アプリケーション「Safari」>「環境設定」>「プライバシー」>「サイト越えトラッキングを防ぐ」のチェックを外す。

お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

最近、見直されているフッ素洗口

2022.03.08

30年ほど前はう蝕の洪水と言われ、ほとんどの子供にう蝕がありました。
以前は学校などの公共機関でのフッ素洗口を行うことにより、虫歯になりにくくする
政策がとられていました。しかし現在はほとんどの子供にう蝕はなく、
集団でのフッ素洗口の意義が薄れてきて近年は一部の地域を除き行っていません。
現在は歯科医院でのフッ素塗布を行うことにより同等の効果が出ているし、
う蝕になりやすい人にのみ行う1人1人に合わせた対応で良いと思います。
しかし、高齢化社会を迎えることで、新たに高齢者の根面う蝕の対応が必要になってきました。そこで見直されてきているのがフッ素洗口です。
加齢とともに唾液の分泌量が減ってきて、
歯肉が下がったセメント質の部分からう蝕ができます。
そこでフッ素洗口の再登場です。論文的にも根面う蝕の予防効果があることが実証されています。以前は小児中心で使われていたもので、当然虫歯になりやすい子供も必要ですが、今は特に高齢者にお勧めしたいです。当院でも販売しています。

秋の歯周病学会学術大会がオンライン開催されました。

2021.11.25

秋の歯周病学会は現地開催とオンライン(オンデマンド)のハイブリッド開催となりました。
名古屋での開催の予定でしたが、さすがに現地に行くことはできないので、
歯科衛生士と動画配信を視聴し勉強しました。
オンデマンドでの良い点は、普段いくつもの講演が同じ時間で開催されますので、
複数聞くことはできなのですが、それが可能なのは大変うれしい事です。

今回の歯科衛生士教育講演では、「SPT中の根面う蝕」ということで、
加齢と共に避けては通れないう蝕に対する予防方法と対処について学びました。
特にサホライドとフッ化物洗口が効くみたいです。

また、専門医教育講演では、「抗菌薬の適正使用」ということで、
耐性菌の発生を防ぐため、抗生物質の使用方法の再確認や乱用を避けるような講演がありました。
以前は、抜歯の際は感染予防で必ず抗生物質の処方を行っていましたが、
現在は、健康な方では普通の抜歯では推奨されていません。
抗生物質の種類も第3世代セフェムが中心でしたが、口腔内の細菌に効きにくい事が分かってきましたので、
現在はペニシリン系が第1選択となっており、これもまた変わってきております。

今後の診療に生かしていきたいと思います。

良い歯磨剤を見分ける3つのポイント(業界の裏事情?も)

2021.11.16

歯科医院では、歯科医院専売品としていろいろな種類の歯磨剤を販売しています。

又、ドラッグストアでも沢山の歯磨剤が売られています。
しかしドラッグストアで販売している歯磨剤で歯科医師がお勧めできるような
商品はとても少なく首をかしげるばかりであります。
良くない歯磨剤を使用し歯茎に傷がつき来院される方もおられます。
歯科医院で販売している歯磨剤はほとんど
①低発泡もしくは無発泡
②研磨剤が少ないか入っていないか
③高濃度のフッ素が含有
という特徴があります。

まず低発砲の必要性は、ドラッグストアの沢山発泡する歯磨剤だとお口の中がすぐ泡だらけになってしまい
沢山磨いた気になり長時間磨くことができないので、発泡は最小限が良いです。
次に研磨剤は、ドラッグストアに多いざらざらとした歯磨剤だと研磨剤の粒子が荒く
歯や歯茎を傷つけて知覚過敏の原因になりやすいです。粒入りや塩入りは全くおすすめできません。

ところが不思議なことが一つあります。
歯科医院専売品の歯磨剤とドラッグストアで売っている歯磨剤が
同じ会社(ライオンなど)から作られているという事です。
要はこんなの悪いものだと知っていて作っているのが不思議です。
多くの歯科医師はこの点に疑問を持ちメーカーに問い合わせたところ、
答えは「市場のニーズに合わせている」とのことでした。
なるほどとよく理解ができました。

沢山発砲しざらざらしてる歯磨剤の方が良く売れるって事ですね。
そういう歯磨剤が多くの人が好きだって事です。
それが良いか悪いかではなく、それを望む人がいるから作るって事ですね。

そこで自分なりに泡について考えてみました。
もしかすると歯磨剤だけでなく
多くの人は泡がきれいにするって思っているのではと思います。
自分たちの身の回りの泡を検証してみました。
ハンドソープや中性洗剤、洗濯洗剤、トイレやお風呂の洗剤ですが、
昔は違っていましたが最近は不思議と泡ででます。
「この泡って必要なの?」
もしくは市場が望んでいるからそうなのでしょうか?

実際はほとんど必要ないのではと思います。
ググってみると、
花王の研究員の発言
「泡で汚れは落とせない」
「泡は洗浄剤の演出でしかない」
「泡と洗浄力は直接関係ない」
https://www.kao.com/jp/kaonokao/dna/1_1/

やっぱりそうでした。
もしかすると自分たちが使っている歯磨剤なんて発泡剤いらないんじゃないのかな?

私のおすすめの洗口剤、コンクールFを紹介します。

2021.09.18

あまりドラッグストアに見かけないうがい薬ですが、
多くの歯科医師が愛用している洗口剤、コンクールFを紹介します。
いったい、他の洗口剤と何が違うかというと、
薬効成分に唯一クロルヘキシジン!を使っている事です。
他に同様の成分の洗口剤は市販されていません。
欧米諸国では、洗口剤にクロルヘキシジンが使われている商品が沢山ありますが、
日本ではこの商品でしか手に入りません。
クロルヘキシジンの何が良いかというと、
プラーク抑制があり、お口の中の細菌の繁殖を12時間ほど抑えてくれるそうです。
歯周病の海外の論文などは、歯周外科手術後の4週間はクロルヘキシジンを使用したとほとんど書いてあります。

虫歯、歯周病予防のための、
歯磨き後の洗口をされるのであればこれしかないでしょう。

春の日本歯周病学会学術大会もWEB開催でした。

2021.05.31

5月21日より、本来は盛岡で開催する予定でした歯周病学会も、
WEB開催となりました。盛岡まで行く機会もそうないので残念な気持ちもありますが、
今の状況下ではやむを得ないですね。来年には行けるようにあるのでしょか?
さて、内容は糖尿病と歯周病の関係の話が最近は多いですね。沢山勉強し日々の臨床に生かしていければと思います。
学会もなく、都内の勉強会も行きにくく、日々穏やかな時間を過ごしております。

 

インプラント臨床研究会の歯科衛生士向け特別セミナーとスキーの話

2021.02.05

2月に入り、まだまだ都内に研修に行けるような雰囲気ではない中、
自分の所属している日本インプラント臨床研究会のWEBセミナーが開催され、
歯科衛生士とともに受講しました。ここ1年はほとんどの研修はWEB開催になり便利ではありますが、
何も考えずに行けるような日が待ち遠しいですね。
講師は日本大学歯学部付属病院のベテラン歯科衛生士で、
経験豊富な先生の貴重なご講演を楽しく拝聴しました。

 

個人的な話ですが、
今シーズンはスキーがすごく楽しいです。
年末に降った大雪もあり雪が豊富でスキー場が空いています。
自宅から近くて山頂からロングコースが滑れる「ノルン水上」によく行ってます。
天気が良ければ富士山が見えます。
スキー場は全く密でないので、安心して趣味を楽しんでいます。

歯周病の放置するとアルツハイマー型認知症になりやすいです。

2020.11.25

分かりやすく説明すると、

歯周病原菌がアルツハイマー型認知症の人の脳内から
見つかって、それがどうやら認知症を悪化させているのではという話です。
きちんと歯周病を治療しコントロールすることが大切ですね。

ここでポイントなのはジンジパインという酵素です。
歯周病菌が脳内に回るとこの酵素を出して悪いことするみたいですね。

以下、専門的な文章です。
「九州大学は歯周病の原因菌の一つである
Porphyromonas gingivalisの出す歯周組織破壊酵素ジンジパインが、
ミクログリアの移動ならびに炎症反応を引き起こすことを突止めたと発表した。

Pg菌はアルツハイマー病患者の脳内に検出され、
歯周病重症度と認知症重症度が比例することが報告され、
歯周病はアルツハイマー型認知症の増悪因子と考えられるようになっている。
最近、同グループはPg菌の主な病原因子であるリポ多糖による
ミクログリアのToll様受容体活性化がリソソーム酵素カテプシンB依存的に
慢性的な脳炎症を誘発し、中年マウスの学習・記憶低下を引き起こすことを報告した。」